ミームトークンが話題をさらいがちな高速な暗号通貨の世界で、Grassのようなプロジェクトはユーティリティがバイラルな魅力と両立できることを示している。Decentralized Physical Infrastructure Network(DePIN)はこのたびブリッジングラウンドで1000万ドルを調達し、Polychain CapitalやTribe Capitalのような一流投資家を引き寄せた。このニュースはBSCNewsのツイートでも報じられており、$GRASSが単なるトークン以上の存在、つまりブロックチェーン上での受動的収益の入り口として位置付けられつつあることを示している。
Grassとは何か?
DePIN(Decentralized Physical Infrastructure Networks)に不慣れなら、ブロックチェーンを活用して現実世界のリソースをクラウドソーシングする仕組みだと考えるとわかりやすい。Grassは、一般ユーザーが未使用のインターネット帯域をスクレイピングやAIモデルの学習などを行う企業に販売できるプラットフォームを提供する。必要なのはブラウザ拡張やアプリをインストールするだけで、あなたのデバイスがネットワーク上のノードになる。
2024年10月にSolana(高速かつ低手数料で知られる)上のレイヤー2ソリューションとしてローンチされたGrassは、参加者にポイントを付与し、それがネイティブトークンの$GRASSに変換される仕組みだ。このトークンは純粋な投機対象ではなく、ガバナンス、報酬、さらにはエコシステム内でのstakingにも使われる。2025年10月初旬時点で、$GRASSの時価総額は2億ドルを超え、Bybit、Kraken、Bitgetといった主要取引所で取引されている。ミームトークン愛好家にとって、$GRASSという名称は「touch grass」という人気のインターネットミームを想起させ、コミュニティ主導の盛り上がりを生む材料にもなり得る。
1000万ドルの資金調達の内訳
今回の調達は、2024年9月にHack VC主導(調達額非開示)で行われたシリーズAと、以前の350万ドルのシードラウンドに続くものだ。ブリッジングラウンドの資金は主に$GRASSトークンの販売によって調達され、一部はロックアップやベスティングスケジュールが設定されており、投げ売りを防ぎ長期的な安定を促す設計になっているが、正確な条件は完全には公開されていない。
AvalancheやInternet Computerなどを支援してきたことで知られるPolychain Capitalの参加は大きな信用を与える。約18億ドルの資産を運用するTribe Capitalは、KrakenやBerachainなどを含むポートフォリオを持つ。Grassの公式発表によれば、今回の資金は成長加速、インフラ強化、そして「internet-scale web crawl」の実現という野心的な目標の推進に充てられるという。
BSC Newsの記事が指摘するように、この投資はAIとデータ経済におけるDePINの役割に対する投資家の信頼を示している。ユーザーが遊休リソースを収益化しつつ、従来のデータプロバイダーに代わる分散型の選択肢に貢献するというGrassのモデルへの期待だ。
ミームトークン・エコシステムへの影響
Meme Insiderとしては、時代の雰囲気を捉えるトークンが主題であり、$GRASSはミーム性のある名前と実際のユーティリティを兼ね備えている点で注目に値する。DePINテクノロジーに根ざしつつも、「ブラウジングしながら稼ぐ」というアクセスのしやすさは、ミームコインを盛り上げるバイラル層を引き寄せる可能性がある。パッシブに$GRASSを「ファーミング」する光景は、消費エネルギーの大きいマイニングとは異なる魅力を持つ。
今回の資金調達は、特にSolanaのエコシステムがミームトークンやDeFiプロジェクトで活況を呈する中で、$GRASSを注目の的に押し上げる可能性がある。分散化やポートフォリオの多様化を目指すブロックチェーン実務者にとって、Grassは参入障壁が低く、楽しさと実用性を併せ持つトークンとして検討に値するだろう。
Grassの最新情報は彼らの公式Xアカウントをフォローするか、資金調達の詳細はBSC Newsで確認してほしい。ミームトークンの世界ではこうした動きが次の大きな波を示すことがある——情報を追い、今日から自分の帯域を共有してみるのも一案だ。