フィードをスクロールしていたら、暗号通貨の取引のあり方を揺るがしかねない衝撃的な発表に出くわした──まさにBSC NewsがBee NetworkのPerpetual DEXに関するツイートを投下したときのことだ。ミームトークンに注目している人も、ブロックチェーンの新しい動向を追っている人も、これは見逃せない話題だ。
簡単に説明すると、Bee Networkはモバイルファーストの暗号プロジェクトで、マイニングアプリを通じて大規模なコミュニティを築いてきた。ネイティブトークンのBEEはコミュニティ主導でアクセスしやすく、盛り上がりやすいミームトークンの特徴を備えている。今回、同社はPerpetual DEX(以下Perp DEX)のベータ版をプレビューしており、これは単なる取引所ではない。耐用期間がない「perpetual futures」取引に対応するよう設計されており、満期を気にせず価格変動に賭けられる。レバレッジで取引を増幅する手段として機能しつつ、分散化も維持する仕組みだ。
興味深い点は、このベータが既にBee Walletアプリから直接利用できることだ。追加のKYC手続きや面倒なステップは不要で、アプリに飛び込んでそのまま取引を始められる。裏側の技術支援は大手取引所のOKXが担っており、両者は以前からアプリのアップグレードや、2025年に発表された共同ブランドの暗号デビットカードなどで協力してきた。OKX側が派手にパートナーシップを宣伝しているわけではないが、今回のコラボはこれまでの協力関係の延長線上にある。
では、なぜミームトークンに詳しい人にとって重要なのか。デリバティブ市場は急成長しており、取引高は2025年だけで1.5兆ドル超に達したとDefillamaのデータは示している。これは2023年の倍に相当し、成長は止まらない様相だ。Bee NetworkのPerp DEXは、特に中央集権型プラットフォームを避けたい個人トレーダー向けに、極めて使いやすくすることでこの需要を取り込もうとしている。核となるのはセルフカストディ(自己管理)で、ユーザーが自分で鍵を管理することで第三者カストディアンに起因するリスクを軽減できる。
もちろん競争は激しい。BNB Chain上でBinanceが支援するAsterや、アプリ固有チェーンを提供するHyperliquidなどのプレーヤーが存在する。しかしBee Networkは強力なユーザーベースを武器に普及を狙っている。敷居を下げることに注力する戦略は、ボラティリティの高いミームトークンで先物取引を行いたいコミュニティにとって大きな利点になり得る。
現時点ではまだ詳細は少しずつ出てきている段階だ。どのブロックチェーン上で稼働するか、ファンディングレートや清算の仕組みがどうなるかなどは未発表だ。正式ローンチ日も「始まり」とだけ示されており、続報を待つ必要がある。X上のコミュニティの反応は賑わっており、大きな一手だと評価する声や、フルのToken Generation Event(TGE)と比較してどうかと推測する声も上がっている。
ブロックチェーン実務者であれ、ミームトークンに興味を持ち始めたばかりの人であれ、Bee Networkのこの動きはトレーディングのツールキットを強化する重要な一手になり得る。アップデートを注視しておこう。これがミームトークン界における何か大きな動きの始まりになるかもしれない。