もし暗号資産の動向を追っているなら、BitcoinやEthereumのスポットETFが市場に与えている影響に気づいているはずです。これらの上場投資信託は、個人投資家がコインを直接保有せずに暗号資産にエクスポージャーを得られる手段であり、流入・流出は市場センチメントの指標になります。2025年9月4日、オンチェーン分析企業Lookonchainのデータは明確な警告を示しており、BitcoinとEthereumのETFでいずれもネット流出が観測されました。
ビットコインETFデータの内訳
まずはBitcoinから。追跡対象の主要10銘柄の合計で1,586 BTCのネット流出があり、現在の価格で約$175.69 millionに相当します。これは下落ですが、すべてのファンドが同じ程度に流出しているわけではありません。
- ARK 21Shares Bitcoin ETF (ARKB) が流出の先頭に立ち、1,141 BTC(約$126.37 million)を減らしました。それでも同ファンドは合計で42,314 BTCを保有しており、時価で約$4.69 billionに相当します。
- Fidelity Wise Origin Bitcoin Fund (FBTC) も追随し、1,068 BTCのネット流出を記録しました。
- 一方で VanEck Bitcoin Trust (HODL) は前日比変化なし、Grayscale Bitcoin Mini Trust (BTC) は257 BTCの小幅な流入を記録しています。
全体として、これらETFの総保有量は1,293,266 BTC、時価で約$143.23 billionに相当します。7日間のネット流入は依然としてプラスの2,636 BTCですが、日次の下振れは一部投資家がボラティリティを受けて手控えている可能性を示唆します。
イーサリアムETFも同様の傾向
Ethereumに目を移すと、状況はさらに顕著です。9銘柄のEthereum ETFで合計21,697 ETHのネット流出があり、これは約$93.08 millionに相当します。
- Fidelity Ethereum Fund (FETH) が最大の打撃を受け、50,664 ETH(約$217.35 million)の流出を記録しました。現在の保有は726,293 ETH、時価で約$3.12 billionです。
- Grayscale Ethereum Mini Trust (ETH) は日次で5,928 ETHのプラス流入を示し、流出傾向に逆行しました。
- VanEck Ethereum ETF (ETHV) のように変化がなかったものや、Franklin Ethereum ETF (EZET) のように小規模な380 ETHの流出にとどまったものもあります。
Ethereum ETFの総保有量は6,507,253 ETHで、時価に換算すると約$27.92 billionです。7日間のネット流入はマイナス103,019 ETHとなっており、継続的な下押し圧力を示しています。
これが暗号資産市場に意味することは?
このような流出は懸念を呼び起こす可能性があり、特に経済ニュース、規制動向、国際的な出来事に敏感な市場では影響が大きくなります。ETFは機関投資家の関心を示すバロメーターのようなもので、大口が資金を引き上げると、慎重姿勢や利食いのサインと受け取られることがあります。しかし、暗号資産市場は循環的であり、こうした下落が反発の前触れになることも少なくありません。
ミームトークンに関心があるなら、今回の動向は注視すべきです。BitcoinやEthereumに対する市場全体のセンチメントは、アルトコインやミームコインにも波及することが多いです。ETF熱が冷めると、SolanaやBaseのようなチェーン上で活動するプロジェクトに対してボラティリティが高まる可能性があります。こうしたトレンドを早期に見つけるには、Lookonchainのようなツールが役立ちます。
今後のアップデートをお楽しみに—暗号は動きが速く、明日のデータで状況が一変することもあります。今回の流出について意見があれば、コメントで教えてください!