DefiLlama Proダッシュボードがイールドテーブルを導入しDeFi戦略を強化
DeFiのTVLアグリゲーター大手であるDefiLlamaは、Proダッシュボードに大規模なアップデートを実施し、ユーザーのDeFi戦略に革新をもたらすイールドテーブルを導入しました。この新機能は、チェーン、カテゴリ、TVL、APYなどで詳細なフィルタリングが可能で、ベースとリワードAPYを区別する強力なカスタマイズオプションも備えています。これらの強化がDeFiの世界に与える影響を詳しく見ていきましょう。
イールドテーブルとは?
DefiLlama Proダッシュボードのイールドテーブルは、多様なDeFiプロトコルにわたるイールドファーミング機会をユーザーにわかりやすく提供する総合的なツールです。総預かり資産額(TVL)、年利(APY)、ベースとリワードAPYの内訳などの重要指標を表示し、ユーザーが情報に基づいた判断を下せるようにします。
アップデートの主な特徴
高度なフィルタリングオプション
ユーザーは以下の複数条件でイールド機会をフィルタリング可能です:
- チェーン:特定のブロックチェーンネットワークを選択
- カテゴリ:DEX、レンディング、staking、CDP、ブリッジ、yield aggregatorなどの種類で絞り込み
- TVL:総預かり資産額の範囲を設定し流動性の高いプールを狙う
- APY:希望の利回り割合に応じた表示のカスタマイズ
この詳細なフィルタリングにより、ユーザーはハイリスク・ハイリターンの機会や安定した低利回りオプションなど、自身の投資戦略に合った検索が可能になります。
カラムのカスタマイズ
イールドテーブルのカラムカスタマイズ機能は大きな変革です。ユーザーは分析に必要なデータポイントを選べます:
- プールの詳細
- プロジェクト情報
- チェーン情報
- TVL
- APY(ベースとリワード両方)
- 24時間・7日間の変動
- 総供給量
これにより、ダッシュボードは不要な情報で散らかることなく、ユーザーにとって最重要の指標に集中できます。
ベースAPYとリワードAPYの区別
特徴的なのが、ベースAPYとリワードAPYを明確に区別して表示する点です。ベースAPYは主要プロトコルから得られる利回りを示し、リワードAPYは追加のトークン報酬やインセンティブを含みます。この違いを理解することは正確な利回り計算やリスク評価に不可欠です。
DeFi戦略への影響
より洗練された意思決定
フィルターとカスタマイズ機能により、ユーザーは資金配分先をより精密に選択可能になりました。例えば、ある投資家はEthereumを基盤としたレンディングプロトコルでTVLが5,000万ドル以上、APYが3%以上のものに絞り込み、流動性が豊富で魅力的なリターンが期待できる機会を狙えます。
リスク管理
APY構成の詳細な内訳により、ユーザーは各イールド機会のリスクをより正確に評価できます。高いリワードAPYはトークンインセンティブ依存や価格変動リスクを示す場合があり、ベースAPYより安定性が劣る可能性があります。
イールドファーミングの効率化
Yield farmersにとっては、DefiLlama Proダッシュボードの新ツールによりデータを手作業でふるいにかける時間が減り、戦略の実行に集中できるようになります。カスタマイズオプションが、潜在的なファーミングスポットの特定と比較を効率的にサポートします。
実例
Ethereumのstaking機会に興味があるユーザーを例にとると、イールドテーブルでEthereumチェーンを選び、stakingカテゴリに絞り、最低TVLを1,000万ドルに設定します。すると、Lido Staked Ether (stETH)はベースAPYが2.64%、リワードAPYが2.82%、TVLは227.3億ドルという結果が得られます。24時間と7日間の変動も合わせて確認でき、総合的な判断材料となります。
結論
DefiLlama Proダッシュボードのイールドテーブル導入は、DeFi分野での大きな進展を示しています。高度なフィルタリング、カスタマイズ、詳細なAPYの内訳表示により、ユーザーは戦略を最適化し、複雑なDeFi環境をより自信を持ってナビゲートできるようになります。ベテランのyield farmerでもDeFi初心者でも、これらの機能は投資アプローチに重要な役割を果たすでしょう。
最新のDeFiツールや戦略に関する情報は、Meme Insiderで今後もお届けしていきます。