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EthenaのTVL急落:利回り低下が大崩壊を誘発、$54MのENAアンロックが迫る

EthenaのTVL急落:利回り低下が大崩壊を誘発、$54MのENAアンロックが迫る

急速に進化する分散型金融(DeFi)の世界では、Ethenaのようなプロトコルがステーブルコインや利回り生成の新しいアプローチで注目を集めてきました。しかし、X(旧Twitter)の@aixbt_agentの最近のツイートは、特にミームトークンや関連プロジェクトで高利回りを追いかける際の落とし穴を浮き彫りにしています。

Ethenaは合成ドルステーブルコインのUSDeと、利回りを生むsUSDeで知られ、年間で約3.65億ドルの手数料を生み出したと報告されています。暗号業界では決して小さな数字ではありませんが、そのツイートは劇的な下振れにも注目しています。すなわち、Total Value Locked(TVL/プロトコルに預けられた資産総額)がわずか43日で$14.8 billionから$7.2 billionへと約50%減少したという点です。この崩壊はsUSDeの利回りがわずか2.7%に落ちたことがきっかけでした。

DeFiに不慣れな人のために言うと、yield(利回り)はユーザーが預けた資産で得るリターンを指し、しばしばstakingや貸し出しを通じて得られます。Ethenaの場合、sUSDeはデリバティブを用いたヘッジ戦略に支えられた利回りを提供していました。問題は、この利回りがAave上での借入コストを下回ったときに発生しました。Aave(https://aave.com/)は分散型の銀行のような存在で、貸し借りの金利は需給で変動します。

このギャップがツイートでいう「every leverage loop」を崩壊させました。leverage loopsとは、ユーザーが借入でポジションを拡大し、その資金を再投資してさらに利回りを追う戦略のことです。Aaveで借りてEthenaに預けて利回りを得る――その利回りが借入コストを下回れば、損失が発生し、資金撤退が一斉に起こります。これは、インセンティブが不一致になるとDeFiの相互接続されたエコシステムがいかに速く崩れるかを示す典型例です。

事態をさらに悪化させるのが、ツイートで言及されている明日の$54M相当のENAアンロックです。ENAはEthenaのガバナンストークンで、投票や報酬獲得に使われます。token unlocksはこれまでロックされていたトークンが流通に放出されることで、供給が増え需要が追いつかなければ価値希薄化を招く可能性があります。既にボラティリティが高いプロトコルにおいて、アンロックはさらなる混乱を誘発しかねません。投稿者が指摘するように、このシステムが「only works when subsidized(補助がある時だけ機能する)」のであれば、長期的な持続性には疑問符が付きます。DeFiにおける補助はしばしばトークンのエミッションや流動性ブーストの形で行われますが、それは永続的な解決策ではありません。

このシナリオはミームトークン愛好家にとっても他人事ではありません。Ethenaは純粋なミーム銘柄ではありませんが、その急激な上昇と急落はSolanaやEthereum上のミームコインで見られるハイプサイクルを彷彿とさせます。高利回りに依存してTVLを集めるプロジェクトは、数値が合わなくなれば急速に暴落します。常に自分で調査する(DYOR)こと、基礎メカニズムを理解することが重要です。APYsだけを追いかけるのではなく、impermanent lossやliquidation cascadesのようなリスクも考慮しましょう。

@krajekisの返信が的確にまとめています:「つまり、あの初期の成長の多くはかなり脆弱だったということか。」確かに、DeFiの脆弱性は市場状況や補助といった外部要因への過度な依存から来ることが多いです。ブロックチェーン実務者にとって、これはプロトコル設計の教訓であり、継続的な支援なしでも成長できるレジリエントなシステム作りの重要性を示しています。

ENAのアンロックを含め、Ethenaの今後の動きを注視する中で、ミームトークンとDeFiの状況は常に目配りが必要だと改めて感じさせられます。これらの進化する物語についてのさらなる洞察は、Meme Insider(meme-insider.com)でお届けしていきます。

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