autorenew
Metaplanet、さらに136 BTCを取得──2025年のYTD利回りが驚異の487%に

Metaplanet、さらに136 BTCを取得──2025年のYTD利回りが驚異の487%に

暗号通貨の世界では、ミームトークンがバイラルな話題をさらうことが多い一方で、企業によるビットコイン採用に関する別種の盛り上がりも進行しています。ここに登場するのが日本の投資会社Metaplanet。彼らはまるで流行遅れを恐れないかのようにサトシを積み上げ続けています。社長のSimon Gerovich氏が投稿した最新のツイートはコミュニティで大きな話題になっており、その理由は納得できます。

Metaplanetのビットコイン取得発表グラフィック

最新購入の内訳

2025年9月8日、Metaplanetは追加で136 Bitcoin(BTC)を約1,520万ドルで取得したことを明らかにしました。1BTCあたりの平均取得価格は約111,666ドルと、市場の浮き沈みを経た上で悪くない水準です。これにより同社の保有総量は合計20,136 BTCに達し、取得総額は約20.8億ドル、1コインあたりの平均取得コストは103,196ドルになりました。

そして注目すべき点は、彼らが2025年の年初来(YTD)で驚異の487%のBTC利回りを達成していることです。ここで言うBTC利回りとは、価格上昇や戦略的なポジション運用を踏まえたビットコイン投資のリターンを指します。これは企業の保有者がビットコインを財務準備資産として扱う利点を示す指標として、最近よく使われるようになりました。

Simon Gerovich氏はX(旧Twitter)にてこのニュースを共有し、自社の株式ティッカー $MTPLF をタグ付けしつつ「Bitcoinで未来を確保する」とのコミットメントを強調しました。元のツイートはこちらで確認できます。

ミームトークン・エコシステムにおけるMetaplanetの重要性

一見するとMetaplanetは堅実な企業プレイヤーに見えるかもしれませんが、少し掘り下げるとミームトークン界隈で共鳴を呼んでいる理由が分かります。東京証券取引所上場(TSE: 3350)であるMetaplanetは、米国で巨額のビットコイン投資で知られるMicroStrategyのアジア版のような位置付けをとっており、この戦略は暗号空間では$MTPLFをある種のミーム株にしています。投資家は伝統的な株式を通じてビットコイン曝露を賭けるわけです。

ミームトークンはハイプ、コミュニティ、物語性による急騰で成り立ちます。Metaplanetの継続的なBTC取得は「Bitcoin至上主義」という物語に燃料を投じます。こうした企業や国(例:エルサルバドル)のビットコイン積み増しが増えれば、市場センチメントに波及効果をもたらし、ビットコインのエコシステム上に作られたミームコインや企業の強欲を茶化すトークンにまで好影響が及ぶことがあります。

興味深いことに、ポジティブなニュースにもかかわらず、発表後にMetaplanetの株価はやや下落しました(報道:CoinSpeaker)。これは市場全体の不安感が要因かもしれませんが、目の利く投資家にとっては「buy the dip(押し目買い)」の合図にも聞こえる、ミームトレーダーの常套句です。

大局:企業によるビットコイン導入

Metaplanetの動きは単発ではありません。報道によれば同社は2026年までに100,000 BTCを目指しているとされ(参照:CoinLaw)、現時点で2025年目標に対して約67%を達成しており、勢いを落としていません。これは企業が法定通貨中心の準備金をやめ、ビットコインの希少性と上振れ期待に賭けるという世界的なトレンドと一致します。

ブロックチェーン実務者にとっては、これは利回り最適化の教科書とも言えます。低金利の円で借り入れを行いBTCに変換することで、Metaplanetは実質的に通貨価値の希薄化を利用したアービトラージを行っています。この戦略は(皮肉を込めて言えば)見事なリターンを生んでいますが、ボラティリティや規制当局の監視といったリスクも伴います。

コミュニティの反応と今後

このツイートはX上で多数の反応を呼びました。「Metaplanetは止まらないだろう」といった歓声から、「不正利得されないバランスシートへ移行する企業財務」といった分析的な意見まで、概ね強気のセンチメントが支配的です。ミーム系アカウントもグラフィックやジョークで参加し、企業プレイと暗号の遊び心が交差する様子を見せています。

今後、もしBitcoinの価格が上昇トレンドを続ければ、Metaplanetの利回りはさらに跳ね上がり、"corporate stacking"(企業による積み上げ)をテーマにしたミーム風トークンやNFTが出現する可能性もあります。現時点では、ブロックチェーンの世界では真剣な資金の動きでさえミームの魔法を帯びうる、ということを改めて思い起こさせる出来事です。

Meme Insiderでは、伝統的な金融がいかに暗号にミーム化され、逆に暗号が伝統金融をどう燻し上げているかを引き続き報じていきます。ミームトークンが好きな方は、ビットコインの機関投資家による採用があなたのお気に入りをどう押し上げるかを考えてみてください。

おすすめ記事