autorenew
SECがDoubleZeroにノーアクションの承認:ミームトークン以外も見据えたSolanaの高速化を後押し

SECがDoubleZeroにノーアクションの承認:ミームトークン以外も見据えたSolanaの高速化を後押し

暗号通貨の世界では規制の動向がプロジェクトの命運を左右することが多いが、最近のあるツイートがSolanaファンの間で盛り上がりを呼んでいる。テック系コンテンツ制作者の@ashen_sol1が投稿したそのツイートは、米国証券取引委員会(SEC)が公式のno-action letterで最先端のSolanaベース企業であるDoubleZeroに直接言及していることを指摘している。これは単なる官僚的表現ではなく、革新的なブロックチェーンインフラに対して規制側から明確さが示されつつある兆候だ。

ポイントを整理しよう。チェアマンのAtkins氏が引用したSECの投稿は、同委員会が「Securities and Everything Commission(証券とすべての委員会)」ではないとユーモラスに釘を刺しつつ、2025年9月29日付のno-action letterへのリンクを示している。この文書で、SECのDivision of Corporation Financeは、DoubleZeroが特定の「programmatic transfers」に関してSecurities ActのSection 5に基づく執行措置を勧告しないことを表明している。加えて、2ZはExchange ActのSection 12(g)の下で株式類に登録される必要もないとされた。簡単に言えば、DoubleZeroが提示した条件を守る限り、追加の証券登録手続きを踏まずに事業を進められるという“グリーンライト”が与えられたわけだ。

DoubleZeroとは何か?

DoubleZeroは、(かつてSolana Foundationに所属していた)Austin Federaが2024年後半に共同設立したプロジェクトで、自らを「高性能なパーミッションレスネットワークのための分散化フレームワーク」と称している。公共インターネットを、猫動画からメールまで何でも運ぶ混雑したハイウェイになぞらえると、DoubleZeroはブロックチェーンデータに特化した効率化された「インターネット」を作っていると考えられる。トランザクションやスマートコントラクトのやり取りなど、関連情報だけを処理し、それ以外は除外することで、帯域幅の飛躍的な向上とレイテンシの低減を実現し、Solanaのような分散システムの動作を滑らかに高速化する。

技術的には世界中の未活用の光ファイバー回線を利用し、ユニークな二重リングアーキテクチャを採用している。一つのリングが高速データ伝送用、もう一つが管理用という構成だ。テスト初期の検証や統合では、testnet上でのバリデータ用3M SOL stake poolなどの取り組みがあり、ブロックチェーンアプリのスケール化に向けた手応えが見えている。DoubleZeroはSolanaネイティブとして出発しているが、将来的にはチェーン非依存(blockchain-agnostic)を目指し、他のネットワークにも恩恵を与える可能性がある。

ネイティブトークンである2ZはSolana上のSPL tokenで、ガバナンス、staking、ネットワーク参加者へのインセンティブに使われる。Galaxyのような投資会社からの出資やSolana開発者コミュニティの話題化もあり、DoubleZeroはブロックチェーンのパフォーマンスを阻む「公共インターネットのボトルネック」を解消する鍵となる存在として位置付けられている。

ミームトークンにとってなぜ重要か

Solana上でトレードや作成を行うミームトークンの参加者にとって、これは大きなニュースだ。Solanaは既に速度と低手数料で知られており、Pump.funのようなプラットフォームやコミュニティ主導のプロジェクトによるミームコインの爆発的成長を支えてきた。しかし、盛り上がりの最中のネットワーク混雑はトランザクション失敗やユーザーのフラストレーションを招くことがある。DoubleZeroの最適化はSolanaのアドバンテージをさらに拡大し、取引のさらなる高速化、DEXでのスムーズなやり取り、信頼性の高いミームローンチを可能にするかもしれない。具体的には、バイラルなポンプ時のダウンタイム減少、ホットトークンのスナイピング時の確認速度向上、そしてミームコイン界隈全体でのユーザー体験の向上が期待される。

また、この規制当局からの承認は正当性を高める効果もある。SECの監視下で多くのプロジェクトが萎縮してきた業界において、こうしたno-action letterは不確実性を減らし、より多くの開発者や資本をSolanaのエコシステムに引き寄せる可能性がある。委員長のジョークが示す通り、「すべてを規制する」方向に踏み込みすぎない形でのイノベーション促進となるわけだ。

コミュニティの反応と今後

当該のツイートスレッドは多くのいいねや返信を集め、@wwardennは「ブロックチェーンの速度と効率を本気で押し上げるだろう」と述べ、@onchainmindsetはDoubleZeroとSolanaをめぐる動きが水面下で進んでいるのではと推測している。Kamai Financeのようなプロジェクトを手掛ける@ashen_sol1は近日公開予定のビデオ解説を予告しており、詳しく知りたい人は要チェックだ。

Solana上のミームトークン熱が続く中、DoubleZeroに注目しておくといい。こうしたプロジェクトは単なる技術的なアップグレードにとどまらず、次のバイラルな暗号の波を後押しする基盤になり得る。Solanaのミームへ参入するなら、2Zのようなインフラ系プレイヤーを理解しておくことが、次の大物を見抜く鍵になるかもしれない。

おすすめ記事