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ETHの真の価値を解き明かす:Simon Kimの評価ダッシュボードが56%の上方余地を示す

ETHの真の価値を解き明かす:Simon Kimの評価ダッシュボードが56%の上方余地を示す

暗号通貨の世界では、価格がしばしば話題性や投機に左右されがちだ。そんな中、HashedのCEO兼マネージングパートナーであるSimon Kimは、もっと地に足の着いたアプローチを提案している。最近のtweetで、Kimは最新プロジェクトを公開した。それが8つの異なるモデルでEthereum(ETH)の本質的価値を評価する包括的なダッシュボードだ。このツールはethval.comで利用でき、単なる価格の当て推量からファンダメンタル分析への会話の転換を目指している——これは暗号業界が切実に必要としているものだ。

Kimのダッシュボードは単なる見栄えの良いスプレッドシートではなく、伝統的な金融から借用した評価手法をブロックチェーン特有の要素に合わせて整理したものだ。tweet時点で、コンポジットの公正価値は約$4,723で、市場価格$3,022と比べて約56%の過小評価を示していた。これはミームやムーンショットを超えて投資を考える者にとってかなり魅力的な上方余地だ。

公正価値指標を示すETH評価ダッシュボードのスクリーンショット

このダッシュボードが何を見ているかを分かりやすく説明しよう。まずリアルタイムの市場データ(ETHの現在価格、時価総額($365B)、24時間取引高($22.5B))を取り込み、真の核となるのはオンチェーン指標だ。例えばTVLは$68.9B、ステーキングされたETHは3200万トークン、EthereumとそのLayer 2ソリューションの日次トランザクションは1210万件に達する。これらの数値は、単なる投機対象以上の活況あるネットワークの姿を描く。

ダッシュボードの中核は8つの評価モデルで、それぞれ信頼性評価と前提が設定されている。専門用語に迷わないよう、各モデルの要点を簡潔にまとめると以下の通りだ。

  • TVL Multiple(Medium Reliability)​: TVLに7を掛けてETH供給で割る方法で$3,998と算出し、32%の過小評価を示す。TVLはEthereum上のDeFiプロトコルにロックされた総資産を表すが、レバレッジなどで膨らむ可能性がある点に注意。

  • Staking Scarcity(Low Reliability)​: ステーキングによる供給ロックを考慮し、平方根の式を使って$3,525を示す(17%過小評価)。Proof-of-Stakeによって流通供給が減ることに着目した、クリプト特有の見方だ。

  • MC/TVL Fair Value(High Reliability)​: 時系列の平均でMarket Cap/TVL比を6倍に合わせることを目標にし、$3,423と算出。Ethereumを他チェーンと比較する際に有益な指標だ。

  • Metcalfe's Law(High Reliability)​: ネットワークの価値はユーザー数の二乗で増えるという考え(ここではTVLをユーザーの代理指標として使用)に基づき、楽観的なモデルで$9,483を示す——214%もの過小評価を示す結果になった。

  • DCF (Staking)(Medium Reliability)​: ステーキング報酬を永久的なキャッシュフローと見なし、割引率10%、成長率3%で評価すると$9,067(200%過小評価)。DCFはDiscounted Cash Flowの略で、伝統的投資で多用される手法だ。

  • L2 Ecosystem(Low Reliability)​: ArbitrumやOptimismのようなLayer 2のTVLに追加の重みを与えると$4,603(52%過小評価)となり、Ethereumのスケーリングソリューションの重要性を浮き彫りにする。

  • P/E Ratio (25x)(High Reliability)​: トランザクション手数料を「収益」とみなして25倍(グロース株のような倍率)を掛けると$899となり、逆に70%の過大評価を示す。ここでのP/EはPrice-to-Earningsをネットワーク収益へ応用したものだ。

  • Revenue Yield(High Reliability)​: ETHを年次収益に基づく2.5%の利回り目標で扱うと$1,439となり、52%の過大評価と算出される。

これらのモデルは信頼性に応じて重み付けされ、コンポジットで$4,723という公正価値にまとめられている。8つのうち5つが「買い」シグナルを示している。Kim自身も完璧ではないと明言しており、成長率や倍数などモデルの前提は市場の変化で変動しうる。彼がフィードバックを募っているのは、しばしばシビアなこの領域で協働的な姿勢を示している。

ミームトークン界隈にいる人間にとって、これは重要だ。Ethereumは数え切れないほどのミームやDeFiプロジェクトの基盤であり、ETHがより強固で公正な評価を得られれば、新規ローンチの安定性や流動性の向上、ラグプルの減少につながる可能性がある。Ethereum上で構築・取引しているなら、こうしたツールは最新のポンプを超えて全体像を把握するのに役立つ。

ethval.comでのKimの取り組みは、FOMOだけでなくファンダメンタルズに未来があることを改めて思い起こさせる一陽だ。興味が湧いたらサイトに行ってモデルをいじってみて、スレッドで意見を共有してみるといい。もしかすると、それがETHの価値に対する我々の見方を変えるきっかけになるかもしれない。

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